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インプラント専門医の視点|iCEEDコース「大規模GBRを回避するためのリッジプリザベーション」に講師アシスタントとして参加しました。

インプラント専門医の視点|港区・麻布・六本木・三田・赤羽橋・神谷町・虎ノ門のインプラント治療ブログ|[赤羽橋歯科矯正歯科]

2026年5月10日(日)、東京にて開催されたiCEED(Institute for Clinical Expertise and Evidence in Dentistry)の教育コース「大規模GBRを回避するためのリッジプリザベーション」に、講師アシスタントとして参加しました。講師は、おだデンタルクリニック理事長であり、日本口腔インプラント学会専門医・指導医、日本補綴歯科学会専門医・指導医でいらっしゃる小田師巳先生です。今回はその内容の一部と、参加して改めて感じたことをご報告します。

セミナー概要

主催iCEED(iCEED 主宰:小田師巳先生)
開催日2026年5月10日(日)
会場東京都港区
テーマ大規模GBRを回避するためのリッジプリザベーション

なぜ今、リッジプリザベーションなのか

このブログでも以前ご紹介したとおり、GBR(骨再生誘導法)は骨が不足した状態に対して骨を増やす治療法として確立されています。しかし大規模なGBRは非常に高度な技術を要し、術後の感染・創の裂開といった重篤な合併症リスクも伴います。

小田先生が冒頭に示してくださったのは、「大規模GBRが必要な状況を最初からつくらない」という予防的な発想の重要性でした。抜歯時にリッジプリザベーション(ARP:Alveolar Ridge Preservation)を適切に行うことで、大規模骨造成を回避できる可能性が高まる。この治療戦略の転換が、今日の歯科インプラント臨床において非常に重要なテーマになっています。

GBRは技術が進歩し成功率も上がってきましたが、大規模になるほど患者様への負担とリスクが増大します。「大掛かりな治療が必要にならないように抜歯の瞬間に手を打つ」という視点は、患者様にとって最善かつ低侵襲の治療計画を考えるうえで欠かせない考え方だと、改めて認識しました。


コースで学んだこと

① ARPの効果と科学的根拠

ARPによって抜歯後の骨吸収がどの程度抑制できるのか、最新のエビデンスをもとに丁寧にご説明いただきました。骨の幅・高さそれぞれの吸収量の違い、ARPを行った場合と行わなかった場合の比較データなど、日常臨床に直接活かせる内容でした。

② ARPとGBRの違いの整理

「ARPは予防、GBRは治療」という基本的な位置づけの整理から始まり、それぞれが適応となる状況・タイミングの違いを体系的に学びました。両者を適切に使い分けることが、患者様にとって最小限の負担で最良の結果につながるという視点を、あらためて確認できました。

③ 周囲硬組織のダメージに応じた術式選択

抜歯窩の状態(骨壁の欠損の程度・歯肉の状態)によって、ARPの術式は変わります。骨壁がどの程度残存しているか、開放創を意図的に認める場合とそうでない場合の判断基準など、実際の臨床で迷いやすいポイントを丁寧に整理していただきました。

④ 骨補填材とメンブレンの選択

ARPで使用する骨補填材の種類(自家骨・同種骨・異種骨・人工骨)それぞれの特性と使い分け、メンブレンの選択(吸収性・非吸収性)についても詳しく解説いただきました。材料の選択ひとつで治癒の経過が大きく変わることを、改めて実感しました。

⑤ バイオガイドとTiハニカムメンブレンを用いたARP(実習)

午後は実習形式で、バイオガイド(コラーゲン製吸収性メンブレン)とTiハニカムメンブレン(チタン製非吸収性メンブレン)を用いたARPの手技を受講生方へサポートさせて頂きました。


参加して感じたこと

インプラント治療において「埋入の技術」にフォーカスが当たりやすい一方で、その前段階である「抜歯時の骨の保存」がいかに重要かは、あまり広く知られていないと感じています。患者様の視点からすれば、「歯を抜く」という処置はひとつの通過点に見えるかもしれませんが、その瞬間の判断と処置が、その後の治療の難易度と患者様の負担を大きく左右します。

今回のコースを通じて、ARPを適切に行うことが「将来の大規模GBRを回避する」という患者様にとっての大きなメリットにつながることを、最新のエビデンスと実習の両面から再確認することができました。得た知識と手技を、当院の日常臨床により深く反映させていきたいと思っています。

当院では、インプラントの埋入だけでなく、抜歯を含め治療計画全体を見据えたご提案を心がけています。「今の抜歯が将来の選択肢にどう影響するか」を、患者様にわかりやすくお伝えすることが専門医としての責任だと考えています。今回のコースで得た知識は、そのための引き出しをさらに増やしてくれるものでした。


このブログのこれまでの関連記事

  • インプラント専門医ブログ 第1回:はじめに・ブログの趣旨について
  • 第2回:「骨が少ない」と言われた方へ——GBR(骨再生誘導法)とは
  • 第3回:抜歯後の骨は放っておくと痩せていく——リッジプリザベーションという予防の選択肢(前回記事)
  • 今回:iCEEDセミナーアシスタント参加報告

当院は港区麻布十番・六本木・三田・赤羽橋・神谷町・虎ノ門・西麻布・元麻布・南麻布・麻布台エリアからアクセスしやすい立地にあります。「抜歯を控えているが将来インプラントができるか心配」「リッジプリザベーションについて詳しく聞きたい」という方のご相談をお待ちしております。

「抜歯の予定があるが、その後どうすればいいか相談したい」
「インプラントを将来的に考えているが今何をすべきか」
そんな方も、お気軽にご相談ください。

現在のお口の状態と将来の治療計画を確認したうえで、今できる最善の選択肢をご提案します。その場で治療を決める必要はありません。

[赤羽橋歯科矯正歯科] / 港区麻布 / TEL:03-6230-9900

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